2025/08/07 21:25



ビルのあいだから見える赤い雲が好きです。

東京にほんとの空があるのかないのかはわからないけれど、この空が見えれば大丈夫という気持ちにはなります。
自分が何者にもなれず退屈な日常が続いていたとしても、この空が見える場所ならなんとかなるという気持ちになることもあります(し、ならないこともある)。

ビルの向こうに見える月も好きです。

三日月は文鳥の伸びてしまった爪のようで、満月はこの世界からの脱出口のようで。
月を見ていれば、なんとかなるという気持ちになることもあります(し、ならないこともある)。

その東京で飲む紅茶も好きです。

単純においしいなと思うことも、日常すぎてなんとも思わないこともあるけれど、
紅茶を飲んでいれば、なんか人生って素敵だなという気持ちになることもあります(し、ならないこともある)。

世界って、別に大騒ぎするようなものではないけれど、それでも結構素敵なものに囲まれてるんだなって思います。