糸のような時間 | 犬猫紅茶店

2018/07/09 12:23

紅茶をいれるために時間を測るのにはいくつかの方法があります


・部屋の時計をみる
・キッチンタイマーやスマホなどデジタルタイマーを設定する
・長年培った勘に頼る などなど

最近では、デジタルタイマーでも「OK Google!3分測って!!」みたいにスマホやスピーカーのAIアシスタントでタイマー機能を使う人も増えているかもしれません。我が家でもときどき「Amazon echo」に「アレクサ!3分のタイマーをかけて!」なんてお願いしています。手が離せないときには便利ですよね。

ただし普段は、もっぱら「砂時計」を使うようにしています。出張カフェのように外で紅茶をいれる際も、できるだけ愛用の砂時計をもって出かけます。



今まで私がお話しした紅茶好きな方にはデジタルタイマー派が多いようで、ときどき「砂時計って精度が気になりませんか?」なんて聞かれることがあります。私が使っている砂時計は工業用の砂鉄を用いた3分計で誤差はほぼないようですが、一般的な砂時計にはやはり数秒の誤差があるようです。そして私は
「多少の誤差があってもいいじゃん」
ぐらいに考えています。

完全に好みの問題ですが、私にとっては砂時計がもつ『温かなたたずまい』『時間をほぐしていくような動作』『正確に秒数までわかるわけじゃないという大らかさ』など砂時計ならではの特徴が、誤差という欠点を補ってあまりある魅力だと感じられるのです。
砂が糸をほぐすように時を可視化していく様は、「紅茶」の大きな魅力の一つだとも思っています。まあ、手が塞がってる時などにはAIに頼ることもあるんですけど(笑)

時はつらなってこそ時間となって私たちに届きます。それは紅茶を待つ間のようなわくわくする時間だけではなく、事故や事件、病気などの不安や苦しい場面でも同じです。事故は外から見ている側には、起きた瞬間が事故の時間となる「点(のような)時間」に感じられますが、当事者にとってはそこからずっと続いていってしまう「線(のような)時間」です。

助けを求めている人がいれば同じ線時間の上に立って長く考えていきたい。砂時計が落ちる様を眺めながら、そんなことも考えます。